2013年12月28日

見た舞台 カミノキズ

2013年12月27日鑑賞。

ビビさん作、です。
RASCAL 第1回公演 「カミノキズ」。

セリフの応酬で畳みかけ、ところどころで笑いを取りながら、まるでスクリューコースターのようにラストに突き進む…そんなビビさんの必殺技をあえて封印した野心作――と、わたしには思えました。
舞台ですから、セリフのやり取りなしにはもちろん成立しませんが、無言のシーンも多く、セリフの量を極力削ぎ落としたタイトな脚本だったと思います。

まぁ、細かい部分を突っつき出せば、「各キャラクターが『金ない金ない』言っている割には携帯電話はしっかり持っているのか?」とか、「『これからもっと寒くなる』とか言ってるけど、2年目なんだから冬は1度経験済みじゃないの?」とかいろいろありますが(笑)。
そんな些末なツッコミを跳ね飛ばしてしまうほど、シチュエーションがおもしろい――というか、ユニーク。
愛していた人の遺品のそばで暮らす男と、なぜかそこに集まってきちゃうその男の友人や知人たち…なんていうシチュエーション、いままで見たことも聞いたこともありません。
映像や小説よりも舞台って、異質なシチュエーション、何か起こりそうな、それこそ“舞台”が用意できれば、あとは動いていくような気がするのです。

小さい小屋(劇場)であることを逆手に取り、舞台では普通考えられないヒソヒソ声でセリフをしゃべるという演出もあります――イヤ、それでもやっぱりセリフを聞き取ることはほぼ不可能なんですけどね。
でも、ヒソヒソ声でしゃべっていること、どんな雰囲気でどんな内容をしゃべっているかは伝わるのです。
そして、それで充分なんですね。
舞台っておもしろいもんだなぁと思いました。

高校時代の同級生3人の関係性が、わたしにはどうしても「ふぞろいの林檎たち」の3人の相似形に見えてしまいました。
ビビさんがそんなことを意識していらしたかどうかはわかりませんが。

じつは見終えて、いくつか自分の中に残ってしまった「?」もあります。
わたしのオツムがポンコツだっただけなのかもしれませんが。
というより、その可能性が大いに高いのですが。
たとえば、「亡くなった女性の自殺の原因はなんだったのか」とか「女性の親友は本当は何のためにやってきたのか」とか。
それでも、それはそれでいいんだと思います。
ある意味、そういうテーマ(「それはそれでいい」)のオハナシとも言えますから(勘違いだったらゴメンなさいっ)。
幕切れも、わたしには心地よかった。
冒頭と締めくくりの、“入り”と“切り”が対称になっているのも好きでした(見ていない方にはチンプンカンプンでしょうが)。

残すところ、あと4回の公演(2013年12月28日正午現在)。
まだ若干席の余裕もあるようです(上記リンクから予約もできるようです)。
ご興味とお時間のある方は、ぜひ下北沢へ!

いやぁ、それにしてもビビさん。
挑戦し続ける攻めの姿勢、尊敬いたします。
posted by 山久友 at 13:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きゃ〜〜〜〜!!山さんありがとうございます!!!

実は今回の作品、「うまいことまとめない」を自分に課して作りました。
前回の「殺意〜」の時は、山さんの仰る通り、私の得意技を炸裂した作品でしたが(笑)今回はまさにその部分をがっつり削ぎ落し、「本当にこれで意味が通じるのか」と心配になりました。
で、結果、やっぱり「わかった」人と「よくわからない」人が半々でした(笑)
私としてはそこはやはり悔しいです。でも、そこは演出に全て任せたし、彼のやりたい世界を構築できたんだとしたら、今回、私の役割は果たせたんだと思う。あとは演出の責任(良い意味で)にできると思う。

こりっちの評価はひどいもんですが(笑)これもまた自分としては嬉しくて仕方ない。
期待値を裏切ったな、と(笑)
全部全部貴重です。

今日、高校時代の友人が来てくれました。
彼女に「ビビの干支は不死鳥だ」と言われました。
これからもまだまだがんばりますよっ!!
Posted by ビビです!! at 2013年12月28日 17:37
>ビビさん

お疲れ様です。
記事アップ、少し遅くなって申し訳ありませんでした。

>あとは演出の責任(良い意味で)にできると思う。

なんか、これもスゴいセリフですね。
そういういい信頼関係の中でいい仕事ができた証拠だと思います。

>「ビビの干支は不死鳥だ」

っていうか、死んでないじゃん(笑)と思うのですが。
死なずに生き返るというか、変わり続ける。
変わり続けられるものが最後には生き残るんだと思います。
記事本文にも書きましたが、そうしたビビさんの変わっていく意志を持つ勇気、新しい世界を切り開いていく度胸を、本当に尊敬します。
ビビさんは、作家だ。
Posted by 山久友 at 2013年12月28日 22:48
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